Autophagy と Mitophagy
「Autophagy とは」autophagy (自食)は, 細胞の自己成分を細胞内消化器官である lysosome に運び込み分解する機構と定義される. その分解産物は, アミノ酸や脂肪酸として生体で再利用しえるため, 自己「auto」を, 食する「phagy」ところからこう命名された. autophagy には飢餓応答としての栄養供給以外にも, 不要なオルガネラ(細胞内小器官)の分解, 病原微生物の排除, 腫瘍抑制などの役割も確認されており, 生命維持に必須のシステムである. そもそも autophagy 現象は, 1950年代後半という比較的古くから電子顕微鏡で観察されていたとされるが,...
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Published in | 外科と代謝・栄養 Vol. 50; no. 5; pp. 307 - 311 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本外科代謝栄養学会
2016
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ISSN | 0389-5564 2187-5154 |
DOI | 10.11638/jssmn.50.5_307 |
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Summary: | 「Autophagy とは」autophagy (自食)は, 細胞の自己成分を細胞内消化器官である lysosome に運び込み分解する機構と定義される. その分解産物は, アミノ酸や脂肪酸として生体で再利用しえるため, 自己「auto」を, 食する「phagy」ところからこう命名された. autophagy には飢餓応答としての栄養供給以外にも, 不要なオルガネラ(細胞内小器官)の分解, 病原微生物の排除, 腫瘍抑制などの役割も確認されており, 生命維持に必須のシステムである. そもそも autophagy 現象は, 1950年代後半という比較的古くから電子顕微鏡で観察されていたとされるが, Clarke によって, 細胞死の一種として以下のような形態学的分類がされている. ・apoptosis (I型プログラム細胞死) ・autophagy 関連細胞死(II型プログラム細胞死) ・necrosis 様細胞死 |
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ISSN: | 0389-5564 2187-5154 |
DOI: | 10.11638/jssmn.50.5_307 |