敗血症患者血液由来および健常者皮膚分離Bacillus cereus株芽胞のポビドンヨード感受性
Bacillus cereus芽胞のポビドンヨードに対する感受性を血液由来15株と健常者皮膚分離15株の芽胞を用いて作用時間と温度を変えて検討した.いずれの処理条件でも高度耐性株はなく,多くの菌株で10%ポビドンヨード処理5分で約99%の芽胞が殺菌されたが,残りの約1%の芽胞は30分処理後も生残した.皮膚由来株5株,血液由来株3株は5分処理後に生菌数が約0.1%になった.作用温度の違いによるポビドンヨードの効果には大きな差が無く,また血液由来株と皮膚由来株の間に差がほとんど見られなかった.以上によりB. cereus芽胞による皮膚汚染が軽度なら10%ポビドンヨードによる消毒が可能と考えられた....
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Published in | 日本環境感染学会誌 Vol. 38; no. 2; pp. 57 - 60 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本環境感染学会
25.03.2023
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Summary: | Bacillus cereus芽胞のポビドンヨードに対する感受性を血液由来15株と健常者皮膚分離15株の芽胞を用いて作用時間と温度を変えて検討した.いずれの処理条件でも高度耐性株はなく,多くの菌株で10%ポビドンヨード処理5分で約99%の芽胞が殺菌されたが,残りの約1%の芽胞は30分処理後も生残した.皮膚由来株5株,血液由来株3株は5分処理後に生菌数が約0.1%になった.作用温度の違いによるポビドンヨードの効果には大きな差が無く,また血液由来株と皮膚由来株の間に差がほとんど見られなかった.以上によりB. cereus芽胞による皮膚汚染が軽度なら10%ポビドンヨードによる消毒が可能と考えられた. |
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ISSN: | 1882-532X 1883-2407 |
DOI: | 10.4058/jsei.38.57 |