未来を切り拓く力の育成と連携―社会医学における若手の活動の進め方・支え方:シンポジウム開催を振り返って

「はじめに」若手研究者の獲得と育成は, 特に本邦のように少子化が進む国において, 科学と社会の発展における重要課題である. しかしながら, 若手研究者を取り巻く状況は世界中で大変厳しいものになっている. 日本においても, 若手大学教員の多くが任期付き・非正規といった不安定な雇用状況にあることが指摘されており, 国立大学を対象とした調査では2022年時点で40歳未満教員の63%が任期付き雇用であることが報告されている. さらに, 国内の大学において若手本務教員の比率は減少の一途にある. このように, 若手を取り巻く状況はますます厳しいものになっており, 社会医学系の若手研究者にとっても同様の状況...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 78; pp. 23005 - 0
Main Authors 小林, 果, 永吉, 真子, 金森, 悟, 徳増, 一樹, 中部, 貴央, 桑原, 恵介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本衛生学会 2023
日本衛生学会
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Summary:「はじめに」若手研究者の獲得と育成は, 特に本邦のように少子化が進む国において, 科学と社会の発展における重要課題である. しかしながら, 若手研究者を取り巻く状況は世界中で大変厳しいものになっている. 日本においても, 若手大学教員の多くが任期付き・非正規といった不安定な雇用状況にあることが指摘されており, 国立大学を対象とした調査では2022年時点で40歳未満教員の63%が任期付き雇用であることが報告されている. さらに, 国内の大学において若手本務教員の比率は減少の一途にある. このように, 若手を取り巻く状況はますます厳しいものになっており, 社会医学系の若手研究者にとっても同様の状況である. 各学会の若手活動に取り組む会(以下, 若手の会)では, そのような若手研究者に, 研究方法を一緒に学んだり, キャリアパスの悩みを共有したり, 交流できる様々なイベントを提供している.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.23005