前置癒着胎盤に対する予防的大動脈バルーン閉塞術における下肢rSO2測定の活用
【目的】当院では前置癒着胎盤にcesarean hysterectomy(CH)を行う際に大動脈バルーン閉塞術(intra-aortic balloon occlusion:IABO)を併用している.その際に, 下肢の血流の評価目的にINVOSTM(Medtronic. アイルランド)を用いた局所酸素飽和度(rSO2)でモニタリングしている.IABOを行った症例における下肢rSO2測定の有用性について検討した. 【方法】当院で前置癒着胎盤が疑われ, IABを留置した21症例を対象とし, CH中の下肢rSO2の値,合併症の有無を後方視的に検討した. 【結果】IABを留置した21例のうち13例にC...
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Published in | 日本周産期・新生児医学会雑誌 Vol. 61; no. 1; pp. 44 - 49 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
2025
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Subjects | |
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ISSN | 1348-964X 2435-4996 |
DOI | 10.34456/jjspnm.61.1_44 |
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Summary: | 【目的】当院では前置癒着胎盤にcesarean hysterectomy(CH)を行う際に大動脈バルーン閉塞術(intra-aortic balloon occlusion:IABO)を併用している.その際に, 下肢の血流の評価目的にINVOSTM(Medtronic. アイルランド)を用いた局所酸素飽和度(rSO2)でモニタリングしている.IABOを行った症例における下肢rSO2測定の有用性について検討した. 【方法】当院で前置癒着胎盤が疑われ, IABを留置した21症例を対象とし, CH中の下肢rSO2の値,合併症の有無を後方視的に検討した. 【結果】IABを留置した21例のうち13例にCHを行った.下肢rSO2 の平均値において,有意差を認めた(p < 0.0001).合併症は発生しなかった. 【結論】前置癒着胎盤が疑われた際のIABOにおいて,下肢rSO2でのモニタリングは可能であった. |
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ISSN: | 1348-964X 2435-4996 |
DOI: | 10.34456/jjspnm.61.1_44 |