加齢に伴う立体映像視認時の重心動揺パターン

「1. はじめに」近年, 立体映像技術の発展に伴い, 映画館などで高臨場感な立体映像を視聴することが可能となった. また, 立体映像はゲームや映画視聴といった娯楽にとどまらず, 教育や医療など様々な分野において立体映像の利活用が盛んに行われている. しかし, 立体映像視聴に伴う頭痛やめまい, 吐き気, 眼疲労などの不快な症状が発生することも報告されており, 健康上の影響が懸念されており, 現在も立体映像視聴の課題の一つとして残されたままである. 立体映像視聴に伴う酔い(映像酔い)の原因と考えられているものの一つに, 輻輳と水晶体調節の不一致がある. これは, 自然視では輻輳と水晶体調節が一致し...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 77; pp. 20009 - 0
Main Authors 松浦, 康之, 高田, 宗樹, 小野, 蓮太郎, 宮尾, 克
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本衛生学会 2022
日本衛生学会
Subjects
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ISSN0021-5082
1882-6482
DOI10.1265/jjh.20009

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Summary:「1. はじめに」近年, 立体映像技術の発展に伴い, 映画館などで高臨場感な立体映像を視聴することが可能となった. また, 立体映像はゲームや映画視聴といった娯楽にとどまらず, 教育や医療など様々な分野において立体映像の利活用が盛んに行われている. しかし, 立体映像視聴に伴う頭痛やめまい, 吐き気, 眼疲労などの不快な症状が発生することも報告されており, 健康上の影響が懸念されており, 現在も立体映像視聴の課題の一つとして残されたままである. 立体映像視聴に伴う酔い(映像酔い)の原因と考えられているものの一つに, 輻輳と水晶体調節の不一致がある. これは, 自然視では輻輳と水晶体調節が一致しているが, 立体映像視聴時には, 水晶体調節は画面の位置に固定されるのに対し, 輻輳は立体の位置に交叉しているというものである. この説は多くの文献で取り上げられており, これまで定説であるかのように扱われていた.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.20009