IC-PC大型動脈瘤に対する前床突起切除 適応,方法,注意点

「はじめに」 内頚動脈-後交通動脈分岐部動脈瘤(以下, IC-PC動脈瘤)はdistal trans-sylvian approach, もしくは外側からの視野を確保し, retro-carotid spaceを十分展開するanterior temporal approachにて, 比較的容易に母血管確保, 動脈瘤クリッピング可能なことが多い. しかし, 大きさ, 向き, 頭蓋内内頚動脈の走行や角度により, 工夫が必要なことがある. 同部位のコイル塞栓術の成績は良好であるが, 再開通の問題がある. また, broad neck, 真の後交通動脈瘤, fetal typeのIC-PC動脈瘤などに...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 42; no. 4; pp. 288 - 293
Main Authors 福島, 孝徳, 岡, 秀宏, 隈部, 俊宏, 佐藤, 澄人, 久須美, 真理
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2014
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.42.288

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Summary:「はじめに」 内頚動脈-後交通動脈分岐部動脈瘤(以下, IC-PC動脈瘤)はdistal trans-sylvian approach, もしくは外側からの視野を確保し, retro-carotid spaceを十分展開するanterior temporal approachにて, 比較的容易に母血管確保, 動脈瘤クリッピング可能なことが多い. しかし, 大きさ, 向き, 頭蓋内内頚動脈の走行や角度により, 工夫が必要なことがある. 同部位のコイル塞栓術の成績は良好であるが, 再開通の問題がある. また, broad neck, 真の後交通動脈瘤, fetal typeのIC-PC動脈瘤などに対しては, クリッピング術に優位性がある. 前床突起切除(いわゆるDolenc approach)は傍前床突起部内頚動脈瘤(以下, C3動脈瘤)クリッピングの際に必須の手技である. IC-PC動脈瘤に対しても, 母血管確保困難な場合, 頚部における頚動脈確保のほか, この前床突起切除も有用である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.42.288