下咽頭扁平上皮癌放射線治療後の局所再発に対する救済手術の検討

(化学)放射線治療後に局所再発をきたし,救済手術を行った下咽頭扁平上皮癌の検討を行った。下咽頭扁平上皮癌222例に根治的(化学)放射線治療を行い,局所再発を49例に認め,18例に救済手術を行った。初回治療後,49例の再発発見時期の中央値は6.3か月であり78%が1年内に発見された。救済手術症例の5年局所制御率,粗生存率,および無再発生存率はそれぞれ59.6%,44.4%,38.9%であった。領域再発,断端近接を含む切除断端陽性,およびpathological T4aは予後不良因子であった。T stageの低い段階で再発を発見し,救済手術で断端陰性を達成することが重要な課題であると考えられた。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 33; no. 1; pp. 9 - 16
Main Authors 小野, 剛治, 千年, 俊一, 末吉, 慎太郎, 栗田, 卓, 深堀, 光緒子, 佐藤, 文彦, 佐藤, 公宣, 梅野, 博仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2023
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Summary:(化学)放射線治療後に局所再発をきたし,救済手術を行った下咽頭扁平上皮癌の検討を行った。下咽頭扁平上皮癌222例に根治的(化学)放射線治療を行い,局所再発を49例に認め,18例に救済手術を行った。初回治療後,49例の再発発見時期の中央値は6.3か月であり78%が1年内に発見された。救済手術症例の5年局所制御率,粗生存率,および無再発生存率はそれぞれ59.6%,44.4%,38.9%であった。領域再発,断端近接を含む切除断端陽性,およびpathological T4aは予後不良因子であった。T stageの低い段階で再発を発見し,救済手術で断端陰性を達成することが重要な課題であると考えられた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.33.9