傍大動脈リンパ節のEUS-FNAにて確定診断した肺腺癌の1例

• Published in: Progress of Digestive Endoscopy Vol. 106; no. 1; pp. 75 - 77
• Main Authors: 本林, 麻衣子, 倉田, 仁, 田中, 啓, 金田, 有史
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 13.06.2025; 日本消化器内視鏡学会関東支部会
• Subjects: EUS-FNA; 肺腺癌
• ISSN: 1348-9844; 2187-4999
• DOI: 10.11641/pde.106.1_75

「はじめに」肺癌の腹腔内リンパ節転移は比較的稀であり, その診断にはしばしば困難を伴う. 今回我々は, 傍大動脈リンパ節腫大を契機に発見され超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)により診断に至った肺腺癌の症例を経験したため報告する. 「症例」患者: 70歳代, 男性 主訴: なし(悪性腫瘍精査目的) 既往歴: 前立腺癌(2016年から除睾術, ホルモン療法, 放射線療法施行), 大腸ポリープ切除後 生活歴: 喫煙歴20本/日×58年, 飲酒歴20歳からビール500mL/日 アレルギー歴: 特記事項なし 処方: ロペラミド塩酸塩1mg, シロドシン2mg 家族歴: 父 胃癌, 弟 肺癌, 長女 卵巣・子宮・乳癌, 三女 胃癌, 四女 乳癌 現病歴: 2016年から当院泌尿器科にて前立腺癌に対する除睾術, ホルモン療法, 放射線療法が施行されていた.