特異な形態を呈した肺内気管支性嚢胞の1例

我々は特異な形態, 内容物を有する肺内気管支性嚢胞の1手術例を経験したので報告する.症例は55歳, 男性.CT上右S7末梢にダンベル状の腫瘤像を認め, BFではB7が膜様に閉塞していた.画像上肺内気管支性嚢胞が疑われたが, 確定診断に至らず, 充実性腫瘍も否定できなかった為, 診断および治療目的にて手術を行った.手術は腫瘤が肺底区気管支と近接しており, 腫瘤切除術およびS3区域切除術はともに困難と判断し, 右肺底区区域切除術を施行した.腫瘤は被膜を有し, 内部にはチーズ様の内容物が充満しており, 病理組織学的にBronchogenic cystと診断された....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 17; no. 4; pp. 515 - 518
Main Authors 山崎, 弘資, 小沢, 恵介, 齊藤, 幸裕, 杉本, 泰一, 笹嶋, 唯博, 八柳, 英治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.05.2003
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.17.515

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Summary:我々は特異な形態, 内容物を有する肺内気管支性嚢胞の1手術例を経験したので報告する.症例は55歳, 男性.CT上右S7末梢にダンベル状の腫瘤像を認め, BFではB7が膜様に閉塞していた.画像上肺内気管支性嚢胞が疑われたが, 確定診断に至らず, 充実性腫瘍も否定できなかった為, 診断および治療目的にて手術を行った.手術は腫瘤が肺底区気管支と近接しており, 腫瘤切除術およびS3区域切除術はともに困難と判断し, 右肺底区区域切除術を施行した.腫瘤は被膜を有し, 内部にはチーズ様の内容物が充満しており, 病理組織学的にBronchogenic cystと診断された.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.17.515