多発黒点を伴う胃底腺粘膜型腺癌の一例

症例: 60歳代, 男性 主訴: なし 現病歴: 2022年健康診断の胃X線造影検査にて胃角部前壁に粘膜不整を指摘されたため来院. 上部消化管内視鏡検査(esophagogastroduodenoscopy: EGD)で胃角部前壁に多発黒点を伴う境界明瞭な25mm大扁平隆起病変を認めた. 生検では明らかな悪性所見を指摘できず, 内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection: ESD)による診断的治療目的に入院となった. 既往歴: H. pylori除菌後(2013年除菌) 現症: 異常所見なし 薬歴: ロスバスタチンカルシウム 血液検査所見: CEA...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 104; no. 1; pp. 78 - 80
Main Authors 高橋, 久一郎, 成冨, 琢磨, 徳田, 萌, 前園, 知宏, 山本, 浩隆, 味原, 隆大, 八木, 亜紀, 名越, 澄子, 長原, 光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 21.06.2024
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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Summary:症例: 60歳代, 男性 主訴: なし 現病歴: 2022年健康診断の胃X線造影検査にて胃角部前壁に粘膜不整を指摘されたため来院. 上部消化管内視鏡検査(esophagogastroduodenoscopy: EGD)で胃角部前壁に多発黒点を伴う境界明瞭な25mm大扁平隆起病変を認めた. 生検では明らかな悪性所見を指摘できず, 内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection: ESD)による診断的治療目的に入院となった. 既往歴: H. pylori除菌後(2013年除菌) 現症: 異常所見なし 薬歴: ロスバスタチンカルシウム 血液検査所見: CEA 2.3ng/ml, CA19-9 12.2U/ml, H. pylori抗体11.3U/ml 尿素呼気試験: 1.0‰ 治療前EGD所見: 白色光観察では黒褐色調の多発する点状, 斑状の色素沈着を伴う, 同色~褪色調の25mm大の境界明瞭な隆起性病変を胃角部前壁に認めた.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.104.1_78