口腔咽頭癌に対する化学放射線同時併用療法後の救済手術に関する検討

本研究の目的は口腔咽頭癌に対する化学放射線後の救済手術に関して検討することである。今回私たちは根治的治療として60Gy以上の放射線治療と化学療法を施行後に救済手術を行った17例を対象とした。17例の内14症例は動注化学療法が行われ3例は静注化学療法が行われた。手術の内訳は腫瘍切除再建+頸部郭清が8例,腫瘍切除+頸部郭清が1例,腫瘍の切除のみが4例,頸部郭清のみが4例であった。術後合併症は29%に認め,特に腫瘍切除再建術症例では50%に生じていた。救済手術症例の5年生存率は56.9%であった。救済手術は十分可能であるが腫瘍切除再建例では口腔皮膚瘻孔閉鎖のために数回の手術を必要とした症例もあった。...

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Published in日本口腔腫瘍学会誌 Vol. 22; no. 3; pp. 89 - 93
Main Authors 久保田, 耕世, 木村, 博人, 佐藤, 寿, 中川, 祥, 今, 敬生, 小林, 恒
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会 2010
日本口腔腫瘍学会
Subjects
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ISSN0915-5988
1884-4995
DOI10.5843/jsot.22.89

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Summary:本研究の目的は口腔咽頭癌に対する化学放射線後の救済手術に関して検討することである。今回私たちは根治的治療として60Gy以上の放射線治療と化学療法を施行後に救済手術を行った17例を対象とした。17例の内14症例は動注化学療法が行われ3例は静注化学療法が行われた。手術の内訳は腫瘍切除再建+頸部郭清が8例,腫瘍切除+頸部郭清が1例,腫瘍の切除のみが4例,頸部郭清のみが4例であった。術後合併症は29%に認め,特に腫瘍切除再建術症例では50%に生じていた。救済手術症例の5年生存率は56.9%であった。救済手術は十分可能であるが腫瘍切除再建例では口腔皮膚瘻孔閉鎖のために数回の手術を必要とした症例もあった。
ISSN:0915-5988
1884-4995
DOI:10.5843/jsot.22.89