当院におけるPCPS (percutaneous cardiopulmonary support) 必要症例の転機についての検討

致死的不整脈, 重症虚血心が原因で循環虚脱をきたした場合bridgeとしてPCPSは非常に有用なデバイスであり, その予後改善に大きく寄与している. 救命救急センターを有する当院において, 年間十数例がPCPS導入となる. 急性前壁心筋梗塞による循環虚脱後, PCPS導入下で虚血心を再灌流し, その後低体温療法併用することで社会復帰を果たした1例を経験した. これを踏まえて, 当院における2012/4/1~2014/4/1までの2年間のPCPS導入例とその転機について検討した. 2年間で当院にてPCPS導入された症例は23例であった. 病名の内訳は心筋梗塞が14例 (61%) で, 8例 (3...

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Published inShinzo Vol. 47; no. SUPPL.1; p. S1_104
Main Authors 大野, 雅文, 山路, 貴之, 中間, 泰晴, 西楽, 顕典, 岡, 俊治, 橋本, 東樹, 井上, 一郎, 西岡, 健司, 嶋谷, 祐二, 大井, 邦臣, 三浦, 史晴, 森田, 裕一, 播磨, 綾子, 臺, 和興
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2015
Japan Heart Foundation
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.47.S1_104

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Summary:致死的不整脈, 重症虚血心が原因で循環虚脱をきたした場合bridgeとしてPCPSは非常に有用なデバイスであり, その予後改善に大きく寄与している. 救命救急センターを有する当院において, 年間十数例がPCPS導入となる. 急性前壁心筋梗塞による循環虚脱後, PCPS導入下で虚血心を再灌流し, その後低体温療法併用することで社会復帰を果たした1例を経験した. これを踏まえて, 当院における2012/4/1~2014/4/1までの2年間のPCPS導入例とその転機について検討した. 2年間で当院にてPCPS導入された症例は23例であった. 病名の内訳は心筋梗塞が14例 (61%) で, 8例 (35%) が左主幹部病変であった. PCPS離脱例は11例 (47%) で, 生存退院8例 (35%) であった. 転機詳細と合併症について文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.47.S1_104