理学療法学科学生最終学年における下肢装具に関する自己効力感

臨床実習での下肢装具の体験不足等により、下肢装具に関する自己効力感が十分に培われていない可能性がある。本研究では最終学年の理学療法学科学生を対象に下肢装具に関する自己効力感を調査し、実施内容や体験機会による相違を検討し、下肢装具教育の課題を明らかにすることを目的とした。対象は3年制養成校最終学年41名とし、調査票を用いて年齢、性別、臨床実習で関わった主な病棟・施設、下肢装具に関する自己効力感、体験機会を収集した。その結果、体験機会の相違による比較では、自己効力感は臨床実習で体験、学内のみで体験、体験の順に高値を示した。実施内容の相違による比較では、使用、選定、調節の順に高値を示した。また、実施...

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Published in支援工学理学療法学会誌 Vol. 2; no. 1; pp. 22 - 29
Main Authors 高島, 恵, 宮原, 拓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本支援工学理学療法学会 30.09.2022
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ISSN2436-6951
DOI10.57302/jatpt.2.1_22

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Summary:臨床実習での下肢装具の体験不足等により、下肢装具に関する自己効力感が十分に培われていない可能性がある。本研究では最終学年の理学療法学科学生を対象に下肢装具に関する自己効力感を調査し、実施内容や体験機会による相違を検討し、下肢装具教育の課題を明らかにすることを目的とした。対象は3年制養成校最終学年41名とし、調査票を用いて年齢、性別、臨床実習で関わった主な病棟・施設、下肢装具に関する自己効力感、体験機会を収集した。その結果、体験機会の相違による比較では、自己効力感は臨床実習で体験、学内のみで体験、体験の順に高値を示した。実施内容の相違による比較では、使用、選定、調節の順に高値を示した。また、実施内容細項目間の比較では、長下肢装具やゲイトソリューションに関する内容で低値を示した。学内から体験機会を創出し、実施内容による差を是正することが必要と考えられる。
ISSN:2436-6951
DOI:10.57302/jatpt.2.1_22