当院ドクターヘリで対応した院外心肺停止症例の検討

はじめに : 平成26年11月末日現在, ドクターヘリは1道1府34県43施設が基地病院となり運用されている. 今回, 我々の施設のドクターヘリで対応した院外心肺停止症例に対して検討した. 方法 : 当院を基地病院として出動した平成26年11月30日までの34カ月間における院外心肺停止症例を検討した. 心肺停止症例に関しては現場診療中に心肺停止に至った症例も含めた. 結果 : 対象症例は82症例であった. 救急現場症例が77症例, 転院搬送症例が5症例であった. 緊急現場症例77症例について詳細に検討した. 男性が58症例, 全体の平均年齢が64.6歳であった. 内因性疾患が38症例, 外因性...

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Published in心臓 Vol. 47; no. SUPPL.1; pp. S1_113 - S1_117
Main Authors 會田, 悦久, 山内, 洋一, 山口, 智也, 佐藤, 裕太, 齋藤, 兄治, 石澤, 議也, 大西, 基喜
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2015
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Summary:はじめに : 平成26年11月末日現在, ドクターヘリは1道1府34県43施設が基地病院となり運用されている. 今回, 我々の施設のドクターヘリで対応した院外心肺停止症例に対して検討した. 方法 : 当院を基地病院として出動した平成26年11月30日までの34カ月間における院外心肺停止症例を検討した. 心肺停止症例に関しては現場診療中に心肺停止に至った症例も含めた. 結果 : 対象症例は82症例であった. 救急現場症例が77症例, 転院搬送症例が5症例であった. 緊急現場症例77症例について詳細に検討した. 男性が58症例, 全体の平均年齢が64.6歳であった. 内因性疾患が38症例, 外因性疾患が39症例 (外傷症例が23症例, 溺水が10症例, 窒息が3症例, 縊死症例が3症例) であった. 入院症例は13症例で内因性疾患が11症例であり, 生存退院は6症例で内因性疾患5例であった. 結論 : 初期波形が除細動可能波形症例における生存退院率は45.5%と高く, ドクターヘリの介入の効果があった一方で, 外因性疾患における院外心肺停止症例は, 入院までも辿りつけない症例が多く, 心肺停止に至る前の早期の介入がより一層必要と思われた.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.47.S1_113