構造化光投影を使用した3D内視鏡システムの開発

軟性内視鏡での診療において,腫瘍のサイズを知ることは,治療の方針を決定するために重要であるが,従来行われてきた目視での計測や,メジャー鉗子での計測は,さまざまな人的要因による推定誤差の問題などがあり,より客観的な計測手法が求められている.さらに手術ロボットが医療現場で利用されるようになってきており,内視鏡による3次元計測技術の重要性が高まってきている.我々の研究グループは,従来の内視鏡の鉗子孔に対して超小型パターン光源を挿入することで,3次元計測を可能にするシステムを開発してきた.我々のシステムでは,DOEと呼ばれる光学素子を利用することで,対象までの距離にあまり影響されずに,明瞭なパターンを...

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Published in生体医工学 Vol. Annual58; no. Abstract; p. 119
Main Authors 岡, 志郎, 田中, 信治, 川崎, 洋, 古川, 亮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2020
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual58.119

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Summary:軟性内視鏡での診療において,腫瘍のサイズを知ることは,治療の方針を決定するために重要であるが,従来行われてきた目視での計測や,メジャー鉗子での計測は,さまざまな人的要因による推定誤差の問題などがあり,より客観的な計測手法が求められている.さらに手術ロボットが医療現場で利用されるようになってきており,内視鏡による3次元計測技術の重要性が高まってきている.我々の研究グループは,従来の内視鏡の鉗子孔に対して超小型パターン光源を挿入することで,3次元計測を可能にするシステムを開発してきた.我々のシステムでは,DOEと呼ばれる光学素子を利用することで,対象までの距離にあまり影響されずに,明瞭なパターンを投影することができる.投影されるパターンは格子パターンに段差によるコードを付加したもので,内視鏡画像からCNNによって高精度に格子構造と段差コードを取得することができる.これにより,高い精度で3次元計測を行うことができる.本講演ではこのシステムの技術要素と,3次元計測結果を紹介する.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual58.119