Refeeding syndromeによるQT延長症候群の1例
症例は32歳, 女性. 心突然死の家族歴, 失神歴. 20XX年Y月自宅で倒れているところを発見され, 救急要請. 救急車内で心室細動へ移行し, 自動体外式除細動器にて自己心拍に復した. 数カ月前から過激なダイエットをしており, 入院時身長155cm, 体重35kg, BMI 14.57kg/m2. 血液検査上は空腹時血糖11mg/dLで電解質異常は認めず. 心エコー上は左室駆出率 (EF) 23%, 心電図上QTc 0.494であった. 入院後気管内挿管, カテコラミン, 糖液, ビタミン, 各種電解質投与にて治療を開始. 第1病日QTc 0.506, 第2病日目QTc 0.931と著明なQ...
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Published in | Shinzo Vol. 48; no. SUPPL.1; p. S1_145 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2016
Japan Heart Foundation |
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo.48.S1_145 |
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Summary: | 症例は32歳, 女性. 心突然死の家族歴, 失神歴. 20XX年Y月自宅で倒れているところを発見され, 救急要請. 救急車内で心室細動へ移行し, 自動体外式除細動器にて自己心拍に復した. 数カ月前から過激なダイエットをしており, 入院時身長155cm, 体重35kg, BMI 14.57kg/m2. 血液検査上は空腹時血糖11mg/dLで電解質異常は認めず. 心エコー上は左室駆出率 (EF) 23%, 心電図上QTc 0.494であった. 入院後気管内挿管, カテコラミン, 糖液, ビタミン, 各種電解質投与にて治療を開始. 第1病日QTc 0.506, 第2病日目QTc 0.931と著明なQT延長をきたし, 脈多形性心室頻拍を認めた. この間明らかな電解質異常は認めなかった. 血清Kを高めに維持し, P, Mg投与を行った. その後全身状態の改善とともに, 第33病日にQTc 0.470, EF 62%と改善を認めた. QT延長症候群と続く多形性心室頻拍の原因として, 低栄養および低血糖の急激な補正によるRefeeding syndromeが疑われ, 補正方法を再検討すべき症例であったため報告する. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.48.S1_145 |