カテーテルアブレーションおよび心房リード追加によるハイブリッド療法にてVT stormのコントロールに成功したCRT-D植込み後の拡張型心筋症の1例

症例は71歳男性. 拡張型心筋症 (DCM) に対する除細動器付き両心室ペースメーカ (CRT-D) 植込み後も心不全を契機とした心室頻拍 (VT) を繰り返し認めていた (持続性心房細動[AF]で心房リードは留置されず). 7年前に2種類のVTに対しカテーテルアブレーション (RFCA) を施行したが1種類は残存, アミオダロンを中心とした薬物療法を継続していた. 今回VT stormで再入院, RFCA施行. Substrate mappingで心外膜側は低電位領域を認めず, 心内膜側の基部側壁および中隔に限局した低電位領域を認め, 同部位への通電で以後VTの頻度は減少した. 術中両室pa...

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Published inShinzo Vol. 47; no. SUPPL.2; pp. S2_220 - S2_225
Main Authors 宮本, 康二, 木村, 義隆, 相庭, 武司, 本川, 哲史, 三嶋, 剛, 丸山, 将広, 中島, 育太郎, 鎌倉, 令, 岡村, 英夫, 金山, 純二, 上島, 彩子, 草野, 研吾, 和田, 暢, 野田, 崇, 石橋, 耕平, 鎌倉, 史郎, 廣瀬, 紗也子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2015
Japan Heart Foundation
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo.47.S2_220

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Summary:症例は71歳男性. 拡張型心筋症 (DCM) に対する除細動器付き両心室ペースメーカ (CRT-D) 植込み後も心不全を契機とした心室頻拍 (VT) を繰り返し認めていた (持続性心房細動[AF]で心房リードは留置されず). 7年前に2種類のVTに対しカテーテルアブレーション (RFCA) を施行したが1種類は残存, アミオダロンを中心とした薬物療法を継続していた. 今回VT stormで再入院, RFCA施行. Substrate mappingで心外膜側は低電位領域を認めず, 心内膜側の基部側壁および中隔に限局した低電位領域を認め, 同部位への通電で以後VTの頻度は減少した. 術中両室pacing後に同じ連結期を有する心室期外収縮 (PVC) を契機とした非持続性心室頻拍 (NSVT) を認めた. 術後は洞調律を維持していたため心房pacingが可能となり, AAIにて自己QRSを温存した結果, 心不全が改善しVTの再発なく心不全管理が良好となった. 結語 : RFCAおよび心房リード追加が本例のVT storm抑制に有効だった.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo.47.S2_220