単一チャネル脳波を用いた睡眠段階自動判定アルゴリズムについての検討

本研究の目的は,2名の熟練睡眠分析技士と自動解析による単一チャネル脳波での睡眠段階精度について比較することである.睡眠段階評価法として睡眠ポリグラフ検査 (Polysomnoglaphy;PSG)がある.最近ではスクリーニングを目的とした少数チャネル脳波による睡眠段階分析法への期待も増している.その状況を鑑み,技士や自動解析による睡眠段階の分析結果の正確性を定量的に検討していく必要がある.本研究では10名の健常男性被験者のPSGを測定し,それらの内1チャネル(C4-A1)の脳波について睡眠段階分析を実施した.結果,技士間では一致率が83.1±4.3%(mean±SD)となり,自動解析結果でもほ...

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Published in生体医工学 Vol. Annual58; no. Abstract; p. 273
Main Authors 中村, 英夫, 玉元, 由果莉, 吉田, 政樹, 藤江, 建朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2020
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual58.273

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Summary:本研究の目的は,2名の熟練睡眠分析技士と自動解析による単一チャネル脳波での睡眠段階精度について比較することである.睡眠段階評価法として睡眠ポリグラフ検査 (Polysomnoglaphy;PSG)がある.最近ではスクリーニングを目的とした少数チャネル脳波による睡眠段階分析法への期待も増している.その状況を鑑み,技士や自動解析による睡眠段階の分析結果の正確性を定量的に検討していく必要がある.本研究では10名の健常男性被験者のPSGを測定し,それらの内1チャネル(C4-A1)の脳波について睡眠段階分析を実施した.結果,技士間では一致率が83.1±4.3%(mean±SD)となり,自動解析結果でもほぼ同程度の一致率となった.このことから,単一チャネル脳波でも睡眠段階分析の正確性はスクリーニング法として十分な能力を有することが示唆された.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual58.273