日本における体外循環症例登録

日本体外循環技術医学会は2008年に「科学的根拠に基づく体外循環国際協会」の活動に呼応して本邦で科学的根拠に基づく体外循環ガイドラインを作成するために計画策定に入り、約6年間の準備期間を経て、体外循環症例登録を2014年に開始した。この事業は、事業参加施設において症例を1例ずつ登録項目の定義に従って誤りなく入力する「症例登録」とそれを収集管理し集計・解析する「症例データベース」が連携して成り立つ。2013年の公開入力試験を含め参加した施設数および登録標本数は、2016年末現在それぞれ30施設、7,443例に達した。この事業に参加する施設が日本成人心臓血管外科手術データベース(Japan Adu...

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Published in体外循環技術 Vol. 45; no. 1; pp. 8 - 14
Main Authors 日比谷, 信, 亀井, 哲也, 窪田, 將司, 見目, 恭一, 高井, 浩司, 齊藤, 千紘, 関口, 敦, 南, 茂, 林, 裕樹, 吉田, 靖, 本村, 昇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 2018
日本体外循環技術医学会
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Summary:日本体外循環技術医学会は2008年に「科学的根拠に基づく体外循環国際協会」の活動に呼応して本邦で科学的根拠に基づく体外循環ガイドラインを作成するために計画策定に入り、約6年間の準備期間を経て、体外循環症例登録を2014年に開始した。この事業は、事業参加施設において症例を1例ずつ登録項目の定義に従って誤りなく入力する「症例登録」とそれを収集管理し集計・解析する「症例データベース」が連携して成り立つ。2013年の公開入力試験を含め参加した施設数および登録標本数は、2016年末現在それぞれ30施設、7,443例に達した。この事業に参加する施設が日本成人心臓血管外科手術データベース(Japan Adult Cardiovascular Surgery Database:JACVSD)参加施設のすべてとなり、更に、小児体外循環についても症例登録が開始されれば、体外循環症例データベースを用いたコホート研究が進み、その果実である科学的根拠が臨床の体外循環技術の安定・向上に繋がり、ガイドラインへ展開されると考える。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/jject.45.8