生体移植におけるドナー管理

「はじめに」本邦の臓器移植実施件数は諸外国と同様に年々増加傾向にある. さらに移植成績の向上に伴い長期生着症例も増えてきており, 累積の臓器移植患者数は今後ますますの増加が見込まれる. さらなる移植医療の発展のために「術前評価, 適応決定, 周術期管理, 慢性期管理ができる移植内科医を育成」することを目的として, 2020年に日本移植学会・Transplant Physician委員会(移植内科医育成委員会)が設立された. 「移植が増え, 移植成績が向上し, 長期生存者が増える中で外科医が管理するシステムには限界がある」ため, 「外科医が外科医らしく活躍し, 内科医が本来の能力を発揮するための...

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Published in移植 Vol. 56; no. 4; pp. 363 - 370
Main Authors 小木曽, 智美, 大木, 里花子, 海上, 耕平, 平間, 崇, 別府, 寛子, 石渡, 亜由美, 内田, 啓子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2021
日本移植学会
Subjects
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.56.4_363

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Summary:「はじめに」本邦の臓器移植実施件数は諸外国と同様に年々増加傾向にある. さらに移植成績の向上に伴い長期生着症例も増えてきており, 累積の臓器移植患者数は今後ますますの増加が見込まれる. さらなる移植医療の発展のために「術前評価, 適応決定, 周術期管理, 慢性期管理ができる移植内科医を育成」することを目的として, 2020年に日本移植学会・Transplant Physician委員会(移植内科医育成委員会)が設立された. 「移植が増え, 移植成績が向上し, 長期生存者が増える中で外科医が管理するシステムには限界がある」ため, 「外科医が外科医らしく活躍し, 内科医が本来の能力を発揮するための委員会」とされ, 今後, 移植医療に関してTransplant Physician(移植内科医)のより一層の参画が求められている. 内科医の参加は移植医療に関して, 例えば移植後内科合併症などの移植後加療だけに留まらず, 術前評価や周術期管理などの充実も期待される.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.56.4_363