高齢腎不全患者に対するHDとPD

「はじめに」2022年の日本透析医学会 (Japanese Society for Dialysis Therapy : JSDT) の統計調査によれば, 日本の透析患者の平均年齢は69.87歳で, 平均年齢は年々高齢化しているが, 65歳未満の患者数は2012年より減少し, 70歳未満の患者数は2017年より減少傾向にある. つまりわが国の透析患者の増加は70歳以上の患者の増加によるものであることが理解できる. それは導入時の年齢を見ても顕著であり, 2022年の導入患者の平均年齢は71.42歳であり年々高齢化を認める. つまり, 我々が日常診療で診る透析患者の大半がすでに高齢者で占められて...

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Published in移植 Vol. 58; no. 4; pp. 333 - 338
Main Authors 長沼, 俊秀, 岩井, 友明, 武本, 佳昭, 内田, 潤次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
日本移植学会
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Summary:「はじめに」2022年の日本透析医学会 (Japanese Society for Dialysis Therapy : JSDT) の統計調査によれば, 日本の透析患者の平均年齢は69.87歳で, 平均年齢は年々高齢化しているが, 65歳未満の患者数は2012年より減少し, 70歳未満の患者数は2017年より減少傾向にある. つまりわが国の透析患者の増加は70歳以上の患者の増加によるものであることが理解できる. それは導入時の年齢を見ても顕著であり, 2022年の導入患者の平均年齢は71.42歳であり年々高齢化を認める. つまり, 我々が日常診療で診る透析患者の大半がすでに高齢者で占められているのが現状である. 次に, 透析療法のモダリティとしては, わが国の特徴としてはhemodialysis (HD) が非常に多いことが良く知られており, 2022年調査ではHDが97%, peritoneal dialysis (PD) が3%と言う結果であった.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.4_333