完全房室ブロックに対しVDDペースメーカー植え込み後15年の経過で持続性心室頻拍を生じた 1例
症例は74歳, 女性. 1997年完全房室ブロックに対しVDDペースメーカーを装着した. 当時は心機能正常で器質的心疾患を示唆する所見は認めなかった. その後15年間経過は良好であったが, 2012年突然の動悸・ふらつきを認め心電図で心室頻拍 (VT) と診断された. 血圧低下を伴っており直流通電でペースメーカー調律に復帰した. 心臓超音波検査では心室中隔の一部菲薄化と左室駆出分画の低下を認め, 心サルコイドーシスが疑われた. VTに対してカテーテルアブレーションを行った. Voltage-mapでは心室中隔基部とHIS束領域に低電位化を, 両者の間にはfragmented potential...
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Published in | 心臓 Vol. 45; no. SUPPL.2; pp. S2_92 - S2_95 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2013
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Subjects | |
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Summary: | 症例は74歳, 女性. 1997年完全房室ブロックに対しVDDペースメーカーを装着した. 当時は心機能正常で器質的心疾患を示唆する所見は認めなかった. その後15年間経過は良好であったが, 2012年突然の動悸・ふらつきを認め心電図で心室頻拍 (VT) と診断された. 血圧低下を伴っており直流通電でペースメーカー調律に復帰した. 心臓超音波検査では心室中隔の一部菲薄化と左室駆出分画の低下を認め, 心サルコイドーシスが疑われた. VTに対してカテーテルアブレーションを行った. Voltage-mapでは心室中隔基部とHIS束領域に低電位化を, 両者の間にはfragmented potentialが認められた. 同部位でのpace-mapで11/12の一致を認めアブレーションを施行した. また, VDDペースメーカーからICDに変更したが, その後半年間VT再発は認めない. 今回房室ブロック発症後, 遠隔期に持続性心室頻拍を生じた症例を経験した. 心サルコイドーシスとの関連を含め報告する. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.45.S2_92 |