短期間に2回形態変化を来した隆起型大腸sm2癌の1例

「はじめに」 近年, 内視鏡検査の進歩により多くの大腸腫瘍性病変が発見されるようになったが, その多くは病変発見時に内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;以下, EMR)が施行され, 臨床的に経過を追跡した症例は少ないのが現状である. 今回, 約2ヵ月の短期間に2度形態変化を来した隆起型の粘膜下層高度浸潤癌(以下, sm massive癌)を経験したので報告する. 「症例」 患者:67歳, 男性. 主訴:便潜血陽性. 既往歴, 家族歴:特記事項なし. 現病歴:大腸癌検診で便潜血陽性を指摘され当センターを平成13年2月13日受診. 2月21日の内視鏡検査で...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 61; no. 2; pp. 116 - 117
Main Authors 大浦, 通久, 入口, 陽介, 小田, 丈二, 篠原, 知明, 中村, 匡彦, 中井, 呈子, 山田, 耕三, 岡田, 利邦, 水谷, 勝, 中村, 尚志, 山村, 彰彦, 細井, 董三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部 2002
日本消化器内視鏡学会関東支部会
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ISSN1348-9844
2187-4999
DOI10.11641/pde.61.2_116

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Summary:「はじめに」 近年, 内視鏡検査の進歩により多くの大腸腫瘍性病変が発見されるようになったが, その多くは病変発見時に内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection;以下, EMR)が施行され, 臨床的に経過を追跡した症例は少ないのが現状である. 今回, 約2ヵ月の短期間に2度形態変化を来した隆起型の粘膜下層高度浸潤癌(以下, sm massive癌)を経験したので報告する. 「症例」 患者:67歳, 男性. 主訴:便潜血陽性. 既往歴, 家族歴:特記事項なし. 現病歴:大腸癌検診で便潜血陽性を指摘され当センターを平成13年2月13日受診. 2月21日の内視鏡検査でS状結腸にIs型病変を認めEMR適応の粘膜内癌(以下, m癌)と診断. 4月4日, EMR目的で再度検査を施行. 同病変はpolyp on polypの形状を呈した10mm大のIs型sm癌を示唆する形態に変化していたためEMRは中止した.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.61.2_116