鉱物混合による土壌のセシウム保持能の向上に対する土壌有機物の影響

東京電力福島第一原子力発電所の事故により放射性Csを含む廃棄物の一部は管理型最終処分場へ埋立処分されている。本研究では,処分場浸出水とともに放射性Csが溶出することを防ぐために,放射性Csを保持する鉱物を土壌層に混合することで,Cs保持能の向上を試みた。黒ボク土,褐色森林土は鉱物混合比が大きくなるほどCs固定量が大きくなるが,灰色低地土に関しては変化が見られなかった。また,土壌に混合した鉱物に有機物が収着することで,Csの収着阻害が生じるが,鉱物の種類や土壌の種類で阻害の程度が異なることを明らかにした。...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 68; no. 5; pp. 293 - 303
Main Authors 佐々木, 綾香, 伊藤, 歩, 海田, 輝之, 石川, 奈緒, 千葉, 悠人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 15.05.2019
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ISSN0033-8303
1884-4111
DOI10.3769/radioisotopes.68.293

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Summary:東京電力福島第一原子力発電所の事故により放射性Csを含む廃棄物の一部は管理型最終処分場へ埋立処分されている。本研究では,処分場浸出水とともに放射性Csが溶出することを防ぐために,放射性Csを保持する鉱物を土壌層に混合することで,Cs保持能の向上を試みた。黒ボク土,褐色森林土は鉱物混合比が大きくなるほどCs固定量が大きくなるが,灰色低地土に関しては変化が見られなかった。また,土壌に混合した鉱物に有機物が収着することで,Csの収着阻害が生じるが,鉱物の種類や土壌の種類で阻害の程度が異なることを明らかにした。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.68.293