炭素還元による硫酸塩からのネオジムセスキ硫化物の合成
工業的に可能な新しい硫化物の合成方法として, 硫酸塩の炭素還元によるネオジム硫化物の合成を行った, まず, 比較のために無水Nd2 (SO4) 3の水素による還元を行ったところ, セスキ硫化物は合成されず, オキシ硫化物Nd2O2Sが合成された. 窒素雰囲気において活性炭素により1, 273Kでネオジム硫酸塩の還元を行った結果, γ-Nd2S3がNd2O2Sとの混合相で得られた, また, 窒素と硫黄の混合雰囲気, 1, 073Kにおいて同様の炭素還元を行ったところ, α-Nd2S3を単相で得ることができた. これらの結果について熱力学的検討を行い, ネオジム硫酸塩の炭素還元反応について解析した...
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Published in | 資源と素材 Vol. 110; no. 11; pp. 869 - 874 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 資源・素材学会
1994
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Subjects | |
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Summary: | 工業的に可能な新しい硫化物の合成方法として, 硫酸塩の炭素還元によるネオジム硫化物の合成を行った, まず, 比較のために無水Nd2 (SO4) 3の水素による還元を行ったところ, セスキ硫化物は合成されず, オキシ硫化物Nd2O2Sが合成された. 窒素雰囲気において活性炭素により1, 273Kでネオジム硫酸塩の還元を行った結果, γ-Nd2S3がNd2O2Sとの混合相で得られた, また, 窒素と硫黄の混合雰囲気, 1, 073Kにおいて同様の炭素還元を行ったところ, α-Nd2S3を単相で得ることができた. これらの結果について熱力学的検討を行い, ネオジム硫酸塩の炭素還元反応について解析した, 得られたα-Nd2S3の格子定数はa=0-7444±0.0001, b-1.5519±0.0002, c=0.4028±0.0001nmであり, 計算値および報告値との間によい一致が見られた. また, 生成したNd2S3中の炭素, 酸素, 窒素の含有量を調べた結果, 1, 073Kで合成するよりも1, 273Kで合成した方が不純物量が少ないNd2S3を合成できることがわかった. |
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ISSN: | 0916-1740 1880-6244 |
DOI: | 10.2473/shigentosozai.110.869 |