コンプトンカメラによる福島第一原子力発電所における原子炉建屋由来の放射能の推定

137Csに由来する662 keVのγ線はコンプトン散乱により100 m程度でエネルギーを失い方向を変える。下方に進行するγ線は地面により吸収と後方散乱(クラウドシャイン)され,遠方においては空気分子との散乱により空からγ線が降ってくるように見える(スカイシャイン)。我々は福島第一原子力発電所の敷地内においてγ線スカイシャインの一部のイメージ化に成功した。詳細な研究により,遠方からでも,スカイシャインを利用して2号機原子炉建屋に由来する放射線量の測定が可能であることを示すことができた。...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 69; no. 6; pp. 189 - 197
Main Authors 榎本, 良治, 片桐, 秀明, 佐藤, 亘, 若松, 諒, 村石, 浩, 加賀谷, 美佳, 渡辺, 宝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 15.06.2020
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Summary:137Csに由来する662 keVのγ線はコンプトン散乱により100 m程度でエネルギーを失い方向を変える。下方に進行するγ線は地面により吸収と後方散乱(クラウドシャイン)され,遠方においては空気分子との散乱により空からγ線が降ってくるように見える(スカイシャイン)。我々は福島第一原子力発電所の敷地内においてγ線スカイシャインの一部のイメージ化に成功した。詳細な研究により,遠方からでも,スカイシャインを利用して2号機原子炉建屋に由来する放射線量の測定が可能であることを示すことができた。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.69.189