Lasso回帰を用いた脳内ダイポールイメージングの検討

脳波は時間分解能に優れている一方で、頭蓋骨の低電導性や電極数の制限の影響で空間分解能が低い.そこで脳波から脳内信号強度分布を高分解能で推定する脳内ダイポールイメージングが検討されている.脳内ダイポールイメージングによれば,脳内に仮想的に等価ダイポール層を設置することで,脳の電気活動を等価的に表現できる.ダイポール層での信号分布強度を推定するには逆問題を解く必要がある.本研究では、逆問題の解法としてL1正則化項を用いたLasso回帰に着目し、従来の方法であるL2正則化項によるRidge回帰(Tikhonov正則化法)と精度の比較を行った.脳内を模した2Dモデル上で既知のダイポール信号源を設定し、...

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Published in生体医工学 Vol. Annual59; no. Abstract; p. 485
Main Authors 堀, 潤一, 平野, 景之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2021
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual59.485

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Summary:脳波は時間分解能に優れている一方で、頭蓋骨の低電導性や電極数の制限の影響で空間分解能が低い.そこで脳波から脳内信号強度分布を高分解能で推定する脳内ダイポールイメージングが検討されている.脳内ダイポールイメージングによれば,脳内に仮想的に等価ダイポール層を設置することで,脳の電気活動を等価的に表現できる.ダイポール層での信号分布強度を推定するには逆問題を解く必要がある.本研究では、逆問題の解法としてL1正則化項を用いたLasso回帰に着目し、従来の方法であるL2正則化項によるRidge回帰(Tikhonov正則化法)と精度の比較を行った.脳内を模した2Dモデル上で既知のダイポール信号源を設定し、モデル化された頭皮電位からRidge回帰,Lasso回帰を行うことでダイポール信号強度分布を推定した.その結果,Lasso回帰により推定した信号源の方が局在化した解が得られることを確認した.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual59.485