CT画像によるCOVID-19性肺炎診断支援システムKindAI-COVIDの開発
現在においても、COVID-19の世界的な感染拡大は深刻な問題となっている。本報では胸部CT画像がCOVID-19性肺炎か否かを鑑別するための深層学習を用いたシステムKindAI-COVIDの開発について報告する。本システムでは多くの訓練画像を確保するため、CTのスライス画像毎にCOVID-19性肺炎か否かを判定することが特徴である。まず、診断に必要なスライスの範囲を読影医が指定する。次にU-netを用いて肺野が抽出される。深層学習による鑑別には、ImageNetで学習済みのGoogLeNetをfine-tuningしたものが用いられる。本研究では、近畿大学病院で撮影されたCOVID-19性肺...
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Published in | 生体医工学 Vol. Annual59; no. Abstract; p. 311 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2021
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Online Access | Get full text |
ISSN | 1347-443X 1881-4379 |
DOI | 10.11239/jsmbe.Annual59.311 |
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Summary: | 現在においても、COVID-19の世界的な感染拡大は深刻な問題となっている。本報では胸部CT画像がCOVID-19性肺炎か否かを鑑別するための深層学習を用いたシステムKindAI-COVIDの開発について報告する。本システムでは多くの訓練画像を確保するため、CTのスライス画像毎にCOVID-19性肺炎か否かを判定することが特徴である。まず、診断に必要なスライスの範囲を読影医が指定する。次にU-netを用いて肺野が抽出される。深層学習による鑑別には、ImageNetで学習済みのGoogLeNetをfine-tuningしたものが用いられる。本研究では、近畿大学病院で撮影されたCOVID-19性肺炎患者39名の70検査、2925スライスと、非COVID患者91名の101検査、2311スライスのCTデータ(DICOM形式)を対象とする。スライスごとの正診率としては83.1%、各スライスの最頻値によって判定される検査ごとの正診率としては87.2%が得られた。比較的高い精度でCOVID-19性肺炎を診断することが可能であったことから、問題を診断に必要なスライスがCOVID-19性肺炎か否かに単純化したことや、訓練データ数を確保するためにスライス毎に訓練したことなどの有効性が確認された。 |
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ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.Annual59.311 |