味噌を乳化剤としたエマルションの分散状態

味噌エマルションの基本的な状態として, エマルションの型, 粒度分布について検討し, 次のような結果が得られた. (1) 味噌エマルションは, 一部溶解した味噌成分が乳化剤として作用したo/w型エマルションである.味噌不溶性固形物が攪拌しても残り, その絶対最大長は111.5±1.9μmで, 円相当径では552±8.7μmであり, エマルションの油滴 (26.2±1.4μm) よりも大であった. (2) 粒度分布の結果については油の量が一定であるa-1~a-3の場合, エマルション調製直後の平均粒径は24.0~58.0μmであった.味噌の量が多くなるほど平均粒径は小さくなった.味噌の量が一定...

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Published in日本家政学会誌 Vol. 43; no. 2; pp. 159 - 163
Main Authors 佐藤, 恵美子, 立山, 千草, 本間, 伸夫, 山野, 善正
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 一般社団法人 日本家政学会 01.02.1992
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Summary:味噌エマルションの基本的な状態として, エマルションの型, 粒度分布について検討し, 次のような結果が得られた. (1) 味噌エマルションは, 一部溶解した味噌成分が乳化剤として作用したo/w型エマルションである.味噌不溶性固形物が攪拌しても残り, その絶対最大長は111.5±1.9μmで, 円相当径では552±8.7μmであり, エマルションの油滴 (26.2±1.4μm) よりも大であった. (2) 粒度分布の結果については油の量が一定であるa-1~a-3の場合, エマルション調製直後の平均粒径は24.0~58.0μmであった.味噌の量が多くなるほど平均粒径は小さくなった.味噌の量が一定 (21g) であるb-1~b-3の場合の調製直後の平均粒径は26.9~38.6μmであり, この割合では油の量が多いほど平均粒径が小さく, エマルションはより安定であった.また, どのサンプルもエマルション調製3日後のほうが粒径がより大きく, 粒度分布の変動が大きかった.
ISSN:0913-5227
1882-0352
DOI:10.11428/jhej1987.43.159