耳鼻咽喉科領域におけるCefmenoximeの臨床的検討

注射用セファロスポリンCefmenoxime (CMX) は, 武田薬品研究所で開発された広域抗菌スペクトラムをもっCephalosporin系抗生剤であり, その抗菌スペクトラムは, Gram陽性菌では, Streptocoecus pyogenes, Streptoeoccus pneumontaeに対する抗菌力がCefotiam (CTM) よりも著るしく強く, またHaemopntlus infiuenuae, Citrobecter freundtii, Enterobacter cloacae, indole陽性Proteus, Sigrratia morcescensを含むGra...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 35; no. 1; pp. 202 - 205
Main Authors 武田, 恒雄, 梶原, 正行, 斉藤, 寵介, 増田, 游
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 01.01.1982
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Summary:注射用セファロスポリンCefmenoxime (CMX) は, 武田薬品研究所で開発された広域抗菌スペクトラムをもっCephalosporin系抗生剤であり, その抗菌スペクトラムは, Gram陽性菌では, Streptocoecus pyogenes, Streptoeoccus pneumontaeに対する抗菌力がCefotiam (CTM) よりも著るしく強く, またHaemopntlus infiuenuae, Citrobecter freundtii, Enterobacter cloacae, indole陽性Proteus, Sigrratia morcescensを含むGram陰性菌にまで抗菌スペクトラムが拡大された。 CMXは, 分子式C16H17N9O5S3・1/2HCl (分子量529.78) をもつFig.1のような化学構造式を示す。性状は, 白色-帯橙淡黄色の結晶または結晶性の粉末で, 溶解性はジメチルスルホキシドに溶けやすく, メタノールにきわめて溶けにくく, 水, エタノール, アセトンにほとんど溶けない1)。このCMXの広域抗菌スペクトラムは, 耳鼻咽喉科領域の臨床において, その有用性が嘱望されている。このたび我々は, CMXの提供を受け, 耳鼻咽喉科領域感染症に対し臨床実験をおこない多少の成績を得たので報告する。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.35.202