「教育ニードアセスメントツール─実習指導者用─」の開発─ 実習指導者の役割遂行を支援する看護継続教育の実現に向けて

研究目的は,実習指導者の教育ニードアセスメントツールを開発することである。質的帰納的研究成果である実習指導者の望ましい状態7側面を下位尺度とし,これに基づき質問項目の作成・尺度化とレイアウトを行い,内容的妥当性の検討を経て7下位尺度49質問項目からなる尺度を作成した。この尺度を用いて実習指導者1,309名を対象に調査を実施した。質問紙回収数は753(回収率57.5%),有効回答726を分析した。項目分析の結果に基づき35項目を選定した。Cronbach’s α信頼性係数は .937,再テスト法における相関係数は .769(p< .001)であった。また,因子分析の結果7因子が抽出され,これら7...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 38; no. 1; pp. 1_73 - 1_83
Main Authors 中山, 登志子, 舟島, なをみ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.04.2015
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20141121002

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Summary:研究目的は,実習指導者の教育ニードアセスメントツールを開発することである。質的帰納的研究成果である実習指導者の望ましい状態7側面を下位尺度とし,これに基づき質問項目の作成・尺度化とレイアウトを行い,内容的妥当性の検討を経て7下位尺度49質問項目からなる尺度を作成した。この尺度を用いて実習指導者1,309名を対象に調査を実施した。質問紙回収数は753(回収率57.5%),有効回答726を分析した。項目分析の結果に基づき35項目を選定した。Cronbach’s α信頼性係数は .937,再テスト法における相関係数は .769(p< .001)であった。また,因子分析の結果7因子が抽出され,これら7因子は質問項目の基盤とした7側面におおむね対応していた。さらに,既知グループ技法の結果は,「看護実践能力の程度」「実習指導に対する自信の程度」別の尺度総得点に有意差を認めた。これらは,開発した教育ニードアセスメントツールが信頼性・妥当性をおおむね確保していることを示す。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20141121002