ウェア“レス”モニタリングとしての映像脈波の可能性と課題
近年,健康管理のためにウェアラブル・センサが普及しつつある.例えば,アップル社のApple Watchの最新バージョンでは,光電脈波計ばかりではなく心電計の機能まで具備している.確かに,ウェアラブル・センサは身体に直接装着するため,常時連続的な生体情報取得が可能である.しかし当然であるが,ウェアラブル・センサは,それを購入して「装着(ウェア)」しなければセンシングできない. 一方,パーソナルコンピュータやスマートフォンに内蔵されているビデオカメラの映像信号から脈波(映像脈波)が得られる.ウェアラブル・センサに比べて映像脈波が決定的に優れているのは,何も身に付けず(ウェア“レス”に),遠隔・非接...
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Published in | 生体医工学 Vol. Annual58; no. Proc; pp. 542 - 543 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本生体医工学会
2020
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Summary: | 近年,健康管理のためにウェアラブル・センサが普及しつつある.例えば,アップル社のApple Watchの最新バージョンでは,光電脈波計ばかりではなく心電計の機能まで具備している.確かに,ウェアラブル・センサは身体に直接装着するため,常時連続的な生体情報取得が可能である.しかし当然であるが,ウェアラブル・センサは,それを購入して「装着(ウェア)」しなければセンシングできない. 一方,パーソナルコンピュータやスマートフォンに内蔵されているビデオカメラの映像信号から脈波(映像脈波)が得られる.ウェアラブル・センサに比べて映像脈波が決定的に優れているのは,何も身に付けず(ウェア“レス”に),遠隔・非接触的なセンシングができる点である. 本稿では,まず,映像脈波の計測方法とその性質について述べた後,映像脈波の幅広い応用可能性について解説する.すなわち,家庭における風呂・トイレなどでの血圧サージの検出,洗面所の鏡やスマートスピーカーでの応用可能性,あるいは自動車内での運転者のモニタリングについて触れ,最も応用可能性の高いものとして,スマートフォンを使ったクラウドサービスの概念を紹介する. 次に,映像脈波の実用上の課題と限界について述べる.すなわち,映像脈波の最大の弱点が,体動と照度変化に極端に弱いことであり,それぞれに関する対策を紹介するとともに,今後を展望する |
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ISSN: | 1347-443X 1881-4379 |
DOI: | 10.11239/jsmbe.Annual58.542 |