造血幹細胞移植を受けた子どもを持つ母親が療養体験を意味づけるプロセス
本研究の目的は,造血幹細胞移植を受けた子どもを持つ母親の療養体験を意味づけるプロセスと意味づけの内容の概念を明らかにし,看護支援の示唆を得ることである。対象者は移植後3年以上寛解を維持している子どもの母親8名である。半構成的面接により調査し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにて分析をした。その結果,療養体験を意味づけるプロセスは【苦悩】から始まり,【前向きになる力】を発揮した【病気の子の母親としての闘い】と【病気の子の母親からの卒業】を経て,〔今,子どもが生きていることの幸福感〕を抱き,意味づけを行うものであった。意味づけの内容の概念は〈自己の人間的成長〉〈母親としての成長〉〈家族と...
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Published in | 日本看護研究学会雑誌 Vol. 33; no. 2; pp. 2_23 - 2_33 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本看護研究学会
01.06.2010
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Subjects | |
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Summary: | 本研究の目的は,造血幹細胞移植を受けた子どもを持つ母親の療養体験を意味づけるプロセスと意味づけの内容の概念を明らかにし,看護支援の示唆を得ることである。対象者は移植後3年以上寛解を維持している子どもの母親8名である。半構成的面接により調査し,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにて分析をした。その結果,療養体験を意味づけるプロセスは【苦悩】から始まり,【前向きになる力】を発揮した【病気の子の母親としての闘い】と【病気の子の母親からの卒業】を経て,〔今,子どもが生きていることの幸福感〕を抱き,意味づけを行うものであった。意味づけの内容の概念は〈自己の人間的成長〉〈母親としての成長〉〈家族との強い絆の構築〉〈人々のやさしさの再確認〉であった。子どもの身体面・心理社会面への援助を積極的に行うとともに,母親や家族の療養への取り組みを理解し,肯定的評価を伝える看護支援が示唆された。 |
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ISSN: | 2188-3599 2189-6100 |
DOI: | 10.15065/jjsnr.20091126001 |