シクロデキストリンによる不安定な機能性食品素材の包接安定化

健康増進作用や美容効果のある機能性食品素材の中には紫外線や酸素の存在下,或いは,高温下において安定性に問題のある物質が多くみられる。シクロデキストリン(CD)はそのような活性成分の1分子1分子を包接化することでそれらの安定性を確保できる。また,配合禁忌の関係にある物質同士の配合においても,その物質のどちらか一方を,あるいは,双方を包接化することで,機能性食品としての同時配合が可能となる。ここでは,不飽和脂肪酸,R-α-リポ酸,コエンザイムQ10などの健康美容効果を期待されながらも変質を起こしやすく安全性が確保されていない機能性食品素材のCDによる安定性改善について我々の研究を中心に紹介する。...

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Published inオレオサイエンス Vol. 13; no. 3; pp. 123 - 130
Main Authors 寺尾, 啓二, 上梶, 友記子, 佐藤, 慶太, 石田, 善行, 生田, 直子, 中田, 大介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本油化学会 2013
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ISSN1345-8949
2187-3461
DOI10.5650/oleoscience.13.123

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Summary:健康増進作用や美容効果のある機能性食品素材の中には紫外線や酸素の存在下,或いは,高温下において安定性に問題のある物質が多くみられる。シクロデキストリン(CD)はそのような活性成分の1分子1分子を包接化することでそれらの安定性を確保できる。また,配合禁忌の関係にある物質同士の配合においても,その物質のどちらか一方を,あるいは,双方を包接化することで,機能性食品としての同時配合が可能となる。ここでは,不飽和脂肪酸,R-α-リポ酸,コエンザイムQ10などの健康美容効果を期待されながらも変質を起こしやすく安全性が確保されていない機能性食品素材のCDによる安定性改善について我々の研究を中心に紹介する。
ISSN:1345-8949
2187-3461
DOI:10.5650/oleoscience.13.123