斜面板上立位姿勢保持が及ぼす姿勢調節方略への影響 筋電図学的解析
〔目的〕つま先上がりの斜面板上立位姿勢保持が足関節・股関節の姿勢調節が混在しているとする仮説をもとに筋電図学的に検討することを目的とした。〔対象〕健常成人8名を対象とし,大腿直筋,内側広筋,外側広筋,半膜様筋,大腿ニ頭筋,腓腹筋(内側頭,外側頭),前脛骨筋で筋電図を導出した。〔方法〕10°と20°の2種類の斜面板の上で1分間つま先上がりの立位姿勢保持について,平地上立位(プレ),斜面上立位,直後,2分後の計4回で筋電図を記録した。〔結果〕10°では大腿直筋,内側広筋,外側広筋,腓腹筋外側頭,20°では半膜様筋以外の全ての筋でプレと比較して斜面上立位,直後,2分後で各条件間に有意な変動を示した。...
Saved in:
Published in | 理学療法科学 Vol. 24; no. 6; pp. 817 - 820 |
---|---|
Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2009
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1341-1667 2434-2807 |
DOI | 10.1589/rika.24.817 |
Cover
Summary: | 〔目的〕つま先上がりの斜面板上立位姿勢保持が足関節・股関節の姿勢調節が混在しているとする仮説をもとに筋電図学的に検討することを目的とした。〔対象〕健常成人8名を対象とし,大腿直筋,内側広筋,外側広筋,半膜様筋,大腿ニ頭筋,腓腹筋(内側頭,外側頭),前脛骨筋で筋電図を導出した。〔方法〕10°と20°の2種類の斜面板の上で1分間つま先上がりの立位姿勢保持について,平地上立位(プレ),斜面上立位,直後,2分後の計4回で筋電図を記録した。〔結果〕10°では大腿直筋,内側広筋,外側広筋,腓腹筋外側頭,20°では半膜様筋以外の全ての筋でプレと比較して斜面上立位,直後,2分後で各条件間に有意な変動を示した。20°の斜面上立位では前脛骨筋の活動がプレと比較して顕著に増加し,直後の立位で腓腹筋外側頭の活動も有意に増加していた。〔結語〕斜面板上立位姿勢保持は,下肢全体の筋活動量を高め,中でも前脛骨筋の強い活動を必要とし,その後の平地上では腓腹筋の働きで足圧中心位置の安定化を図る作用が推察された。 |
---|---|
ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.24.817 |