地域在住女性高齢者の転倒予防教室で用いる評価項目の有用性

〔目的〕転倒予防教室で用いられる評価項目の有用性を検討した.〔対象〕地域在住高齢者の女性33名とした.〔方法〕運動機能に加え,歩行周期変動,歩行中の重心動揺,生活活動量および転倒恐怖感を測定した.転倒経験有無でこれらの値の平均を比較し,さらに多重ロジスティック回帰分析から転倒に関わる因子を検討した.またROC曲線からカットオフ値を求めた.〔結果〕転倒経験のある者はない者に比べ,歩行周期変動は有意に大きく,生活活動量は有意に小さかった.転倒に関わる因子として歩行周期変動,生活活動量が抽出された.また転倒に対する予測精度は生活活動量では低く,歩行周期変動では中等度を示しカットオフ値は2.26%であ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in理学療法科学 Vol. 27; no. 6; pp. 635 - 639
Main Authors 金子, 秀雄, 永井, 良治, 中原, 雅美, 松田, 憲亮, 伊藤, 憲一, 堀川, 悦夫, 木原, 太史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.12.2012
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1341-1667
2434-2807
DOI10.1589/rika.27.635

Cover

Loading…
More Information
Summary:〔目的〕転倒予防教室で用いられる評価項目の有用性を検討した.〔対象〕地域在住高齢者の女性33名とした.〔方法〕運動機能に加え,歩行周期変動,歩行中の重心動揺,生活活動量および転倒恐怖感を測定した.転倒経験有無でこれらの値の平均を比較し,さらに多重ロジスティック回帰分析から転倒に関わる因子を検討した.またROC曲線からカットオフ値を求めた.〔結果〕転倒経験のある者はない者に比べ,歩行周期変動は有意に大きく,生活活動量は有意に小さかった.転倒に関わる因子として歩行周期変動,生活活動量が抽出された.また転倒に対する予測精度は生活活動量では低く,歩行周期変動では中等度を示しカットオフ値は2.26%であった.〔結語〕通常用いられる評価項目のうち,歩行周期変動が転倒予測の評価ツールとして有用である.
ISSN:1341-1667
2434-2807
DOI:10.1589/rika.27.635