パンフレット方式とCAI方式による胃切除患者への食事指導の効果に関する比較研究

本研究は,臨床での胃切除術後の患者の食事指導において,その教育効果を高めるために開発した自己学習CAI教材を患者教育に取り入れ,知識・理解の領域にどのような学習効果があるか,パンフレット方式と比較分析することを目的とした。  対象は,A病院で胃切除術を受けた患者をパンフレット群9人,CAI群6人に分け,それぞれの群にパンフレット,CAI教材を用いて食事指導を行った。退院直前に「入院中の食事指導の理解度」と,退院1~2ヶ月後に「退院後の食事指導の理解度」について質問紙調査を行った。  その結果,入院中の食事指導の理解度は両群とも高かったが,退院後の食事指導の理解度はCAI群の方が有意に高かった。...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 30; no. 5; pp. 5_23 - 5_30
Main Authors 竹内, 登美子, 矢野, 正子, 永井, 寿弥
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 01.12.2007
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20070827002

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Summary:本研究は,臨床での胃切除術後の患者の食事指導において,その教育効果を高めるために開発した自己学習CAI教材を患者教育に取り入れ,知識・理解の領域にどのような学習効果があるか,パンフレット方式と比較分析することを目的とした。  対象は,A病院で胃切除術を受けた患者をパンフレット群9人,CAI群6人に分け,それぞれの群にパンフレット,CAI教材を用いて食事指導を行った。退院直前に「入院中の食事指導の理解度」と,退院1~2ヶ月後に「退院後の食事指導の理解度」について質問紙調査を行った。  その結果,入院中の食事指導の理解度は両群とも高かったが,退院後の食事指導の理解度はCAI群の方が有意に高かった。これらのことより,専門家が関わった入院中の食事指導内容の理解と有用性について両群とも高く有効であったが,専門家の関わりが無くなった退院後の理解度は,内容を確認しながら行うCAI群の方が有意に高く,CAI学習の有効性が示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20070827002