小児科におけるめまいの診療

小児のめまいでは,良性発作性めまい症,前庭性片頭痛,起立性調整障害の頻度が高い.重篤な疾患は稀であるが,小児科における診療では生命の危機に関わる全身疾患を除外することが重要となる.鑑別診断には詳細な問診と診察が重要であるが,特に6歳以下の小児では,児本人から詳細な問診を聴取することが難しく,さらに診察に協力が得られないことも多い.年齢ごとの鑑別診断及び臨床症状を十分に理解し診療にあたる必要がある.頻回のめまい発作や随伴症状により生活の質が著しく低下している場合,心因性の要素も含まれる場合は,多職種と連携して患児家族全体をサポートする必要がある....

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Bibliographic Details
Published inJIBI INKOKA TEMBO Vol. 66; no. 5; pp. 241 - 249
Main Authors 田原, 麻由, 浦島, 崇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻咽喉科展望会 15.10.2023
Society of Oto-rhino-laryngology Tokyo
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ISSN0386-9687
1883-6429
DOI10.11453/orltokyo.66.5_241

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Summary:小児のめまいでは,良性発作性めまい症,前庭性片頭痛,起立性調整障害の頻度が高い.重篤な疾患は稀であるが,小児科における診療では生命の危機に関わる全身疾患を除外することが重要となる.鑑別診断には詳細な問診と診察が重要であるが,特に6歳以下の小児では,児本人から詳細な問診を聴取することが難しく,さらに診察に協力が得られないことも多い.年齢ごとの鑑別診断及び臨床症状を十分に理解し診療にあたる必要がある.頻回のめまい発作や随伴症状により生活の質が著しく低下している場合,心因性の要素も含まれる場合は,多職種と連携して患児家族全体をサポートする必要がある.
ISSN:0386-9687
1883-6429
DOI:10.11453/orltokyo.66.5_241