MRIにおける背景抑制広範囲拡散強調画像の撮像方向における基礎的検討
背景抑制広範囲拡散強調画像(diffusion-weighted whole body imaging with background body signal suppression: DWIBS)は,通常Transverse(Tra)方向で全身撮像するのが一般的であるが,撮像するステーション数が多く,撮像枚数も多いため,撮像時間が長くなる.また,ステーション間でコイル感度による信号差が生じる欠点もある.撮像時間の短縮を目的にCoronal(Cor)撮像も実施されているが,画像歪みによる影響が大きくなることが知られている.Sagittal(Sag)撮像においては報告例がない.そこで本検討ではS...
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Published in | 日本放射線技術学会雑誌 Vol. 80; no. 7; pp. 741 - 749 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本放射線技術学会
2024
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0369-4305 1881-4883 |
DOI | 10.6009/jjrt.2024-1449 |
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Summary: | 背景抑制広範囲拡散強調画像(diffusion-weighted whole body imaging with background body signal suppression: DWIBS)は,通常Transverse(Tra)方向で全身撮像するのが一般的であるが,撮像するステーション数が多く,撮像枚数も多いため,撮像時間が長くなる.また,ステーション間でコイル感度による信号差が生じる欠点もある.撮像時間の短縮を目的にCoronal(Cor)撮像も実施されているが,画像歪みによる影響が大きくなることが知られている.Sagittal(Sag)撮像においては報告例がない.そこで本検討ではSag撮像に着目し,撮像時間や画像歪み,脂肪抑制効果,ステーション間の連続性について検討を行った.ファントムによる検討において,撮像時間はCor撮像が最も短く,Sag撮像が最も長い結果となった.歪みの評価では,Tra撮像とSag撮像において歪みの影響を抑制することが可能であった.脂肪抑制効果に関しては,撮像方向による差はみられなかった.健常ボランティア10名における検討においても同様の結果を得ることができ,Sag撮像ではステーション間の連続性が最も良い結果となった. |
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ISSN: | 0369-4305 1881-4883 |
DOI: | 10.6009/jjrt.2024-1449 |