リハビリテーションチーム医療の発展にむけて

「座長集約」第59回国立病院総合医学会は, 中国四国ブロック開催担当で佐治文隆会長(国立病院機構呉医療センター院長)のもとで広島市において平成17年10月14日(金)・15日(土)の2日間にわたって開催された. メインテーマは独立行政法人移行後はじめて開催される国立病院総合医学会にふさわしく「あらたなる旅立ち~チームで取り組む医療の質の向上~」と題された. 医療におけるチームの概念には, 個々の患者の医療をチームで遂行するという面と, 医療組織のよりよい治療システムを, 職員チームで作っていくというシステム作りの面がある. 国立病院機構の一員として, リハビリテーションの分野でも, 患者の目線...

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Published in医療 Vol. 61; no. 5; p. 291
Main Authors 藤谷, 順子, 五十嵐, 進
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 2007
国立医療学会
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Summary:「座長集約」第59回国立病院総合医学会は, 中国四国ブロック開催担当で佐治文隆会長(国立病院機構呉医療センター院長)のもとで広島市において平成17年10月14日(金)・15日(土)の2日間にわたって開催された. メインテーマは独立行政法人移行後はじめて開催される国立病院総合医学会にふさわしく「あらたなる旅立ち~チームで取り組む医療の質の向上~」と題された. 医療におけるチームの概念には, 個々の患者の医療をチームで遂行するという面と, 医療組織のよりよい治療システムを, 職員チームで作っていくというシステム作りの面がある. 国立病院機構の一員として, リハビリテーションの分野でも, 患者の目線に立った国民に満足される安心で質の高い医療の提供, 各病院の特色を生かした政策医療の提供などが求められている. 現在, 国立病院機構病院(センター・ハンセン療養所除く)におけるリハビリテーション関連コメディカル職種の配置状況は, 1,000床あたり理学療法士9.5名, 作業療法士4.2名, 言語聴覚士1.1名となっている. 51%の病院が1職種のみの配置であり, 理学療法士数3名以内の小規模リハビリテーション部門が51%を占める. 今後, リハビリテーション医療の質の向上のためには, 人員増とともに, 診療の質の向上, また, それを支える人材教育が必要とされている. 今回, シンポジストとして, 国立病院機構の各施設のリハビリテーション部門の医師, 看護師, 理学療法士, 作業療法士, 言語聴覚士に壇上に上がってもらい, 個々の部門のあり方や職種間の連携のあり方などの現況を振り返るとともに, リハビリテーションチームとしての医療の質の向上にむけての取り組み方が検討された. また, 青森県立中央病院リハビリテーション科部長の松本茂男先生ならびに倉敷中央病院リハビリテーション科主任部長の伊勢眞樹先生のお二人の先生をお招きして, 国立病院機構以外の総合病院や一般病院でのリハビリテーションチーム医療の現況報告をしていただくとともに多くの提言を賜り, 今後の国立病院機構におけるリハビリテーションチーム医療の発展に関してご指導をいただくことができた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.61.291