生成型q空間学習およびバイアス補正を用いた拡散尖度推定の評価
【目的】拡散尖度(K)の推定に深層学習を用いる生成型q空間学習(synQSL)では,合成学習データに加えるノイズレベルに依存するバイアスが発生する.本研究の目的は,synQSLおよびそのバイアスを補正したKの推定を評価することである.【方法】合成テストデータおよび実画像データを用いて,synQSLによりKを推定し,バイアス補正を行った.そして,最小二乗法によるフィッティング(LSF)により推定したKと比較した.このとき,学習データに加えるノイズレベルは3種類,合成テストデータに加えるノイズレベルは5種類,実画像データの積算回数(number of excitation: NEX)は4種類とした...
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Published in | 日本放射線技術学会雑誌 Vol. 78; no. 6; pp. 569 - 581 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本放射線技術学会
2022
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Subjects | |
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Summary: | 【目的】拡散尖度(K)の推定に深層学習を用いる生成型q空間学習(synQSL)では,合成学習データに加えるノイズレベルに依存するバイアスが発生する.本研究の目的は,synQSLおよびそのバイアスを補正したKの推定を評価することである.【方法】合成テストデータおよび実画像データを用いて,synQSLによりKを推定し,バイアス補正を行った.そして,最小二乗法によるフィッティング(LSF)により推定したKと比較した.このとき,学習データに加えるノイズレベルは3種類,合成テストデータに加えるノイズレベルは5種類,実画像データの積算回数(number of excitation: NEX)は4種類とした.推定の頑健性はKの外れ値の全脳に対する割合である外れ値率で評価した.また,推定したKの二乗平均平方根誤差(RMSE)を評価した.【結果】補正のsynQSLによる推定の外れ値率はLSFと比較して各ノイズレベルのテストデータで大幅に低下し,補正により更に低下した.また,実画像データのNEX 4を正解としたNEX 1でのKの推定におけるRMSEは,バイアス補正付きのsynQSLによる結果において最も小さくなった.【結語】synQSLおよびバイアス補正を用いたKの推定は,LSFと比較して頑健で誤差の小さい方法であった. |
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ISSN: | 0369-4305 1881-4883 |
DOI: | 10.6009/jjrt.2022-1214 |