ネフローゼ症候群の治療中に新型コロナウイルス感染症に罹患した超高齢の1例

ネフローゼ症候群の再発でシクロスポリンと低用量プレドニゾロンを内服中の90歳,女性.新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)に罹患して入院し,中等症IIとして酸素投与とファビピラビル,ヒドロキシクロロキンの内服,ヘパリンの投与を開始した.糖尿病と慢性腎臓病も合併し重症化リスクが極めて高かったが,経過良好であった.低用量ステロイドとシクロスポリンがサイトカインやウイルスの複製を抑制することで重症化回避に寄与した可能性が示唆された....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 110; no. 12; pp. 2601 - 2606
Main Authors 櫻井, 裕子, 岡, 英明, 岩本, 早紀, 岩本, 昂樹, 近藤, 美佳, 上村, 太朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.12.2021
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Summary:ネフローゼ症候群の再発でシクロスポリンと低用量プレドニゾロンを内服中の90歳,女性.新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)に罹患して入院し,中等症IIとして酸素投与とファビピラビル,ヒドロキシクロロキンの内服,ヘパリンの投与を開始した.糖尿病と慢性腎臓病も合併し重症化リスクが極めて高かったが,経過良好であった.低用量ステロイドとシクロスポリンがサイトカインやウイルスの複製を抑制することで重症化回避に寄与した可能性が示唆された.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.110.2601