高齢者のてんかん

高齢者のてんかんの有病率,診療実態を明らかにすることを目的として調査をおこなった.65歳以上の長期入院患者約738名の調査では,てんかん有病率が11.2%であった.患者70名の大学病院てんかん専門外来での調査では,発作型は複雑部分発作が多く,原因は脳血管障害をはじめとする器質病変が半数であった.器質病変のない側頭葉てんかんが半数を占めた.脳波は66.7%の患者でてんかん性放電をみとめ,診断に有用であった.抗てんかん薬治療で発作が寛解する患者が多く,単剤処方が多くを占めた....

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Published in臨床神経学 Vol. 54; no. 12; pp. 1146 - 1147
Main Authors 山野, 光彦, 辻, 貞俊, 田中, 章浩, 赤松, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2014
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.54.1146

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Summary:高齢者のてんかんの有病率,診療実態を明らかにすることを目的として調査をおこなった.65歳以上の長期入院患者約738名の調査では,てんかん有病率が11.2%であった.患者70名の大学病院てんかん専門外来での調査では,発作型は複雑部分発作が多く,原因は脳血管障害をはじめとする器質病変が半数であった.器質病変のない側頭葉てんかんが半数を占めた.脳波は66.7%の患者でてんかん性放電をみとめ,診断に有用であった.抗てんかん薬治療で発作が寛解する患者が多く,単剤処方が多くを占めた.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.54.1146