結核性髄膜炎の遺伝子診断:PCR法による診断の進歩と今後の展開

現在,結核性髄膜炎(tuberculous meningitis; TBM)の臨床診断における最大の問題点は,“Gold standard”である細菌学的手法が,時間を要する上に診断率が低いことにある.近年,従来法に替わる新しい診断的検査法として,Polymerase Chain Reaction(PCR)法が臨床応用されており,中でも,Nested PCR法の導入がTBMの診断に画期的な成果を挙げている点は特筆に値する.さらに,定量性を加味した新しい高感度診断法として,Wide Range Quantitative Nested Real-time PCR法が開発され,今後の実地臨床での普及...

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Published in臨床神経学 Vol. 53; no. 11; pp. 1187 - 1190
Main Authors 高橋, 輝行, 田村, 正人, 高須, 俊明, 亀井, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2013
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Summary:現在,結核性髄膜炎(tuberculous meningitis; TBM)の臨床診断における最大の問題点は,“Gold standard”である細菌学的手法が,時間を要する上に診断率が低いことにある.近年,従来法に替わる新しい診断的検査法として,Polymerase Chain Reaction(PCR)法が臨床応用されており,中でも,Nested PCR法の導入がTBMの診断に画期的な成果を挙げている点は特筆に値する.さらに,定量性を加味した新しい高感度診断法として,Wide Range Quantitative Nested Real-time PCR法が開発され,今後の実地臨床での普及が期待されている.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.53.1187