心拍数-酸素消費量直線による妊産婦エネルギー消費量の推定
妊産褥婦の栄養管理を行うにあたって, そのエネルギー消費量を推定することは重要である. 心拍数と酸素消費量の関係を算出し, その式よりエネルギー消費量を推定するために, 正常な妊娠経過をたどった15名の婦人を対象に妊娠初期・中期・後期において, 安静時歩行負荷時における心拍数: (heart rate: HR)と酸素消費量(VO2)を測定し, 両者の回帰直線を求めた. HR, VO2ともに妊娠週数につれて上昇していったが, HRとVO2/kgの関係に妊娠週数による変動は認められなかった. HR-VO2直線は安静時と運動負荷時の2種類の直線(相関係数0.79-1.00)であらわされ, その勾配は...
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Published in | 医療 Vol. 53; no. 4; pp. 251 - 255 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
1999
国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.53.251 |
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Summary: | 妊産褥婦の栄養管理を行うにあたって, そのエネルギー消費量を推定することは重要である. 心拍数と酸素消費量の関係を算出し, その式よりエネルギー消費量を推定するために, 正常な妊娠経過をたどった15名の婦人を対象に妊娠初期・中期・後期において, 安静時歩行負荷時における心拍数: (heart rate: HR)と酸素消費量(VO2)を測定し, 両者の回帰直線を求めた. HR, VO2ともに妊娠週数につれて上昇していったが, HRとVO2/kgの関係に妊娠週数による変動は認められなかった. HR-VO2直線は安静時と運動負荷時の2種類の直線(相関係数0.79-1.00)であらわされ, その勾配は安静時で0.03-0.07, 運動負荷時で0.19-0.25であった. 安静時, 運動時の2直線を用いて単位時間における酸素消費量よりエネルギー消費量を算出できた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.53.251 |