甲状腺未分化癌の臨床像―緩和医療介入の実際

進行が急激で予後が極めて不良である甲状腺未分化癌においては初診時から終末期を意識した対応が必要であり,早期からの緩和ケアチーム介入が求められる。当院における早期介入事例を通じ緩和ケアチーム介入によるプライマリチームとの関わり,患者・家族への対応について,多職種からなる緩和ケアチームの各職種の視点から記載した。緩和ケアにおいては身体的苦痛のみならず精神的・社会的苦痛,スピリチュアルペインといった全人的苦痛(トータルペイン)という観点からのアセスメント,対応による患者・家族に対する苦痛軽減を目指している。また緩和ケアチームというリソースが利用可能か否かに関わらずプライマリチームにも緩和ケアに関する...

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Published in日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 Vol. 30; no. 3; pp. 182 - 186
Main Authors 小野田, 尚佳, 野田, 諭, 平川, 弘聖, 下村, 祥子, 中尾, 吉孝, 松田, 泰範, 柏木, 伸一郎, 鶴田, 理恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会 2013
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ISSN2186-9545
DOI10.11226/jaesjsts.30.3_182

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Summary:進行が急激で予後が極めて不良である甲状腺未分化癌においては初診時から終末期を意識した対応が必要であり,早期からの緩和ケアチーム介入が求められる。当院における早期介入事例を通じ緩和ケアチーム介入によるプライマリチームとの関わり,患者・家族への対応について,多職種からなる緩和ケアチームの各職種の視点から記載した。緩和ケアにおいては身体的苦痛のみならず精神的・社会的苦痛,スピリチュアルペインといった全人的苦痛(トータルペイン)という観点からのアセスメント,対応による患者・家族に対する苦痛軽減を目指している。また緩和ケアチームというリソースが利用可能か否かに関わらずプライマリチームにも緩和ケアに関する基本的な知識が求められる。コミュニケーション・スキルを含めた緩和ケアに関して利用可能な情報についても記載した。
ISSN:2186-9545
DOI:10.11226/jaesjsts.30.3_182