リアルワールドデータを用いた漢方研究

本稿では,近年隆盛している医療ビッグデータの中でも,日常の保健・医療・介護の現場から恒常的に生み出されるリアルワールドデータについて,その定義と類型,それを用いた臨床研究の概要を説明する。また,リアルワールドデータを用いた漢方臨床研究について,以下の6つの事例を紹介する:(1)大腸がん手術後の重症イレウスと大建中湯,(2)抗コリン薬使用中の慢性閉塞性肺疾患患者と大建中湯,(3)人工呼吸器管理中の経腸栄養不耐症と大建中湯,(4)イリノテカンによる化学療法の忍容性と半夏瀉心湯,(5)不育症と当帰芍薬散・柴苓湯など,(6)急性膀胱炎に対する猪苓湯。...

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Published in日本東洋医学雑誌 Vol. 75; no. 4; pp. 287 - 293
Main Author 康永 秀生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本東洋医学会 2024
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ISSN0287-4857
1882-756X
DOI10.3937/kampomed.75.287

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Summary:本稿では,近年隆盛している医療ビッグデータの中でも,日常の保健・医療・介護の現場から恒常的に生み出されるリアルワールドデータについて,その定義と類型,それを用いた臨床研究の概要を説明する。また,リアルワールドデータを用いた漢方臨床研究について,以下の6つの事例を紹介する:(1)大腸がん手術後の重症イレウスと大建中湯,(2)抗コリン薬使用中の慢性閉塞性肺疾患患者と大建中湯,(3)人工呼吸器管理中の経腸栄養不耐症と大建中湯,(4)イリノテカンによる化学療法の忍容性と半夏瀉心湯,(5)不育症と当帰芍薬散・柴苓湯など,(6)急性膀胱炎に対する猪苓湯。
ISSN:0287-4857
1882-756X
DOI:10.3937/kampomed.75.287