看護師における効果的な手洗い方法の評価に関する研究

看護師の手洗いが適切か検討を行うため, 洗浄剤と手洗い器具を使った手洗いの評価を行った. 対象は平成12年度308名, 平成13年度348名, 平成14年度361名の計1,017名. 専用ローションを手指にまんべんなく塗布後, 洗浄剤にて10秒以上20秒以内で手洗いを行い, Glitter BugTMを用いて効果的な手洗い法について評価を行った. 専用ローションが全て洗い落とされている場合を合格とした. 合格率は平成12, 13, 14年がそれぞれ12.0%, 16.7%, 23.0%であり, 平成14年は12年, 13年に比し有意に上昇していた (それぞれp=0.0003, p=0.0385...

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Published in環境感染 Vol. 19; no. 4; pp. 494 - 497
Main Authors 岳下, 和子, 小田原, 涼子, 前野, さとみ, 村田, 富美子, 亀割, 成子, 上峯, 和子, 中村, ます子, 吉永, 正夫, 小山, 由美子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本環境感染学会 2004
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ISSN0918-3337
1884-2429
DOI10.11550/jsei1986.19.494

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Summary:看護師の手洗いが適切か検討を行うため, 洗浄剤と手洗い器具を使った手洗いの評価を行った. 対象は平成12年度308名, 平成13年度348名, 平成14年度361名の計1,017名. 専用ローションを手指にまんべんなく塗布後, 洗浄剤にて10秒以上20秒以内で手洗いを行い, Glitter BugTMを用いて効果的な手洗い法について評価を行った. 専用ローションが全て洗い落とされている場合を合格とした. 合格率は平成12, 13, 14年がそれぞれ12.0%, 16.7%, 23.0%であり, 平成14年は12年, 13年に比し有意に上昇していた (それぞれp=0.0003, p=0.0385). 洗い残し部位は従来報告されているとおり, 爪, 手荒れ部, 指先, 指間などであり, 合格率の上昇は部位別には手首, 手背部, 手掌部の洗い残し部位の減少, 部署別には外科系病棟看護師の合格率の上昇によるものであった. 爪, 手荒れ部, 指先, 指間などが洗い残し部位の上位を占めているのは, 同部位の洗浄が難しいことを証明しており, 手洗い方法の普及, 啓発を継続的に行う必要があると考えられた.
ISSN:0918-3337
1884-2429
DOI:10.11550/jsei1986.19.494