生活期の装具のアフターフォロー

義肢装具士は患者が装具を装着することによって、病気をする以前の生活に戻ることができるような装具を製作する必要があるが、患者本人はできることなら装具を装着したくはないと感じていることも多い。また、義肢装具士は入院患者が退院する直前から数週間前に装具を製作するため、数年後、その装具は生活期の患者の症状に合っていない場合が多い。装具を製作する際に、患者の状態がどのように変化していくのかを想像しそれを患者に伝え、それに対応する装具をいくつか紹介し、その中から今製作する装具を一緒になって選択していく必要がある。そうすれば患者の症状が改善された際、本人から次はあの時説明を受けたこの装具を装着したいという意...

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Published inPOアカデミージャーナル Vol. 29; no. 2; pp. 104 - 106
Main Author 堀江, 耕太
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本義肢装具士協会 2021
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Summary:義肢装具士は患者が装具を装着することによって、病気をする以前の生活に戻ることができるような装具を製作する必要があるが、患者本人はできることなら装具を装着したくはないと感じていることも多い。また、義肢装具士は入院患者が退院する直前から数週間前に装具を製作するため、数年後、その装具は生活期の患者の症状に合っていない場合が多い。装具を製作する際に、患者の状態がどのように変化していくのかを想像しそれを患者に伝え、それに対応する装具をいくつか紹介し、その中から今製作する装具を一緒になって選択していく必要がある。そうすれば患者の症状が改善された際、本人から次はあの時説明を受けたこの装具を装着したいという意思が表される。装具は固定から可動へ、硬性装具から軟性装具へと装具の支持性を徐々に減らし、最終的には装具を装着しない日が来るよう、理学療法士の方とも連携を取りながら、症状にあった装具を製作していく必要がある。
ISSN:0919-8776
2434-4060
DOI:10.32193/jjapo.29.2_104