細胞膜剥離法で明らかになる培養破骨細胞の接着側細胞膜面の裏打ち構造
骨組織のリモデリングを担う破骨細胞の機能・形態的極性を決定する接着側細胞膜面の裏打ち構造について,細胞剥離法を用い三次元可視化による形態解析を行った.細胞―細胞外基質間接着(cell-to-matrix adhesion)の場では,アクチン細胞骨格を主体としたポドゾームが膜の裏打ち構造と一体となって空間的ネットワークを構築していた.また膜面に出現する特異なクラスリン被覆シートはタイトな細胞接着と関連して,クラスリン被覆膜がもつ本来のクラスリン依存性エンドサイトーシス以外の機能的役割を示すと考えられる.さらに,最近の接着構造としてのポドゾーム研究展開の現状を紹介するとともに,今後の展望を探る....
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Published in | 顕微鏡 Vol. 47; no. 1; pp. 38 - 43 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本顕微鏡学会
30.03.2012
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Summary: | 骨組織のリモデリングを担う破骨細胞の機能・形態的極性を決定する接着側細胞膜面の裏打ち構造について,細胞剥離法を用い三次元可視化による形態解析を行った.細胞―細胞外基質間接着(cell-to-matrix adhesion)の場では,アクチン細胞骨格を主体としたポドゾームが膜の裏打ち構造と一体となって空間的ネットワークを構築していた.また膜面に出現する特異なクラスリン被覆シートはタイトな細胞接着と関連して,クラスリン被覆膜がもつ本来のクラスリン依存性エンドサイトーシス以外の機能的役割を示すと考えられる.さらに,最近の接着構造としてのポドゾーム研究展開の現状を紹介するとともに,今後の展望を探る. |
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ISSN: | 1349-0958 2434-2386 |
DOI: | 10.11410/kenbikyo.47.1_38 |